絵本『コエルのにじのたび』

富山駅からバスで30分ほど、日本海に近い平野部に完成した「富山県リハビリテーション病院・こども支援センター」。「こども環境アート」を全面的に取り入れ、プリント壁紙、エポキシ粘土、彫刻、木工細工、モザイクタイル壁画、ペイント、モビール、床面のガラスフィルム貼りなどなど、あちこちに様々な仕掛けや素材を使った作品があります。「コエルくん、カモシー、ライちゃん」が旅を続けながら、物語を展開します。手元でもわかるよう絵本も作成しました。

設計のコンペ段階からホスピタルアート導入の提案がされ、設計段階から大学教授、作家、コンサルタントが協働し、コンセプトや作品イメージを提案していっためずらしい事例です。施工段階では、施工者を加えたアートの検討チームを結成し、施主と作品内容のブラッシュアップを行っています。施工は専門業者やアート制作者、大学生などボランティアの協力を得て完成しました。

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写真は、絵本『コエルのにじのたび』(非売品、2015年12月発行)。竣工記念としてアートを絵本にまとめ、関係者の皆さんと共有しました。

研究室で病院のアートを題材にした絵本の作成は、これで3冊目。病棟や外来で展開されている絵や彫刻が、物語でつながっていることを絵本で読むことができます。子どもだけに許された空間に引き込むための大切な道具となっています。

ヘルスケアアートの種類

  • 絵本
  • キャラクターデザイン

施設名

富山県リハビリテーション病院・こども支援センター

施設内の設置・実施場所

設置・実施年

2015年

関係団体・個人とその役割

アート監修・制作:名古屋市立大学芸術工学研究科 鈴木研究室(鈴木賢一教授、高野真悟、学生)

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