クレームを通してのコミュニケーション「声魂の樹」

近畿大学病院には院内サービス向上委員会というものがあり、毎月お医者さんや看護師さんたちが集まって、患者さんからのクレームにお答えしています。毎月1回2時間くらい20人ほどのスタッフが集まって、クレーム一つひとつにお答えしています。

以前は病院の端にある公衆電話の上にクレーム内容とお答えの文章を貼ってありましたが、病院エントランスの総合受付に、学生たちが大きな木をカッティングシートで作ってくれ、そこになっているりんごの実に患者さんのクレームを書いて、それへの病院側からの答えもできるだけ簡潔に掲示しました。

これを毎月委員会が貼り付けていて、いっぱい貼られています。今や、クレームが2倍になったそうで、同時にお褒めの言葉も増えました。はじめて病院に来た方も、可愛らしい木があるなと見に行っていただくとそこにクレームとお答えが分かりやすく明示されている。これで患者さんやご家族と病院側の意思の疎通、コミュニケーションが少しできてきたのではないかと考えています。

ヘルスケアアートの種類

  • 患者さんの声
  • 壁面装飾

施設名

近畿大学病院

施設内の設置・実施場所

総合案内

関係団体

HART (近畿大学の学生によるホスピタルアートを実践するサークル)
近畿大学病院 院内サービス向上委員会

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美術家、近畿大学文芸学部文化デザイン学科教授、NPO法人アーツプロジェクト 副理事長
森口 ゆたか
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事例紹介 森口ゆたか