独自に開発した膨大な映像作品「リラックスデジタル」

CW+では、デジタルアート、ビジュアルアート、パフォーミングアートなど、さまざまな形のアートを手がけ、患者とその家族、そしてスタッフのための院内体験と環境づくりに取り組んでいます。

心を落ち着かせる映像や音楽は、人々の不安を軽減させることが示されています。心拍や呼吸数、代謝率、酸素消費量、血圧を低下させるだけでなく、コルチゾールやアドレナリンなどのストレスホルモンも減少させて免疫機能を高めます。(ここまで引用元:「RELAX DIGITAL NEW ARTISTS」

独自に開発した膨大な映像コンテンツ「リラックスデジタル」は、チェルシー・ウェストミンスター病院のさまざまな場所で活用しています。待合室での楽しみや気晴らし、子どもが好む作品、サーカディアンリズムを取り入れた映像作品スリープポッドでのリラクゼーション目的の視聴など、用途や目的は幅広いです。

Five screen installation – artist Isaac Julien

現在、80時間を超えるコンテンツがあります。子どもや高齢者など、患者さんの属性(病棟)によって使用する映像作品を変えています。

すべての作品はオリジナルのもので、CW+が内容を事前にテスト。対象に適合していると判断した作品だけを実際に使用するため、長時間かけて撮影した映像でも予定通り使えないことがあります。そうした点もアーティストには理解してもらう必要があります。

採血などをおこなう子どもの処置室で、6年程、24時間365日映像を流しています。効果を調査をしたところ、たとえば、採血などの痛みを伴う処置で平均して7分ほどかかっていたものが、3分までに縮まったというのがあります。子どもの患者さんだけでなくそのご家族やきょうだいにも良い影響を与え、重要なツールとなっています。

デジタルアートはさまざまな場所に展開しやすいので、私たちの病院のほか、イギリスの20の病院でも利用してもらっています。

Examples of content – animal hospital
Over 80 hours of 4k commissioned content. New works being added each year

ヘルスケアアートの種類

  • デジタルアート
  • 映像作品
  • 音楽作品
  • デジタルデバイス
  • VR

施設名

チェルシー・ウェストミンスター病院 Chelsea and Westminster Hospital、
イギリスの20の病院などでも導入

施設内の設置・実施場所

病室のほか、院内のパブリックスペース、娯楽室、スタッフルーム、治療室、救命救急室など

設置・実施年

CW+としては、1993年にアートプログラムをスタート
リラックスデジタルは長年開発を続けてきたコンテンツ

関係団体・個人とその役割

アート企画:CW+

アートディレクター:トリスタン・ホーキンス Trystan Hawkins

なごやヘルスケアアート・マネジメント事業
連続講座 第4回「イギリスのヘルスケア分野のデジタルアート」
https://healthcare-art.net/news/event/entry-265.html

事例投稿 CW+