KODAK Digital Still Camera

高齢者施設における“看取り”に特化したアート

看取り期にはいった入居者さんのこれまでの人生を可能な限りよく聞き取り、その人固有の人生としてとらえた上で、彼(彼女)が大切にしてきたこと、もの、ひととの絆をキーワードに、スタッフの五感と創意工夫(=アート感覚)を通して、看取りケアプランを策定し、実践しています。たった一人の高齢者さん、個人に特化した(person-centered)、オーダーメイドのアートです。

【目的】

  • 五感の全てを駆使して、高齢者の尊厳を大切にし、人生に敬意を表する
  • 唯一無二の人生に最期まで寄り添う

【効果】

  • 自宅に似た住環境をつくり、安心感、大切にされているという幸福感の醸成
  • 思い出の共有、再話による予期悲嘆(グリーフ)のケア効果
  • 高齢者の人生に想いを馳せるきっかけの提供によるコミュニケーションの増加/深化

ケアプランを作成する際のガイド

具体的な内容は、「写真家として活躍された方の居室で個展を開催」「お茶の時間と甘いものが大好きだった方の居室で、長年の親友のぬいぐるみが代わりにお茶会を開いて見守った」「おしゃれで帽子が大好きだった方の居室で、大好きな帽子に囲まれて幸せを感じてもらえるようにした」など。ケアプランを作成する際には、目・耳・におい・味・肌感覚といった五感に訴えかけることを意識しています。

ヘルスケアアートの種類

  • 看取りケア
  • オーダーメイドのアート

施設名

社会福祉法人賛育会 第二清風園(特別養護老人ホーム)

施設内の設置・実施場所

各居室

設置・実施年

2021年 ~

関係団体・個人とその役割

第二清風園『看取りケアプロジェクト』のメンバー
(介護士、看護師、社会福祉士、ケアマネージャー、作業療法士、栄養士の職員+看取りケアアドバイザー(佐野))

関連ページ
高齢者のヘルスケアアート事例紹介WS 第2回開催
https://healthcare-art.net/news/event/entry-227.html

事例投稿 社会福祉法人賛育会 佐野正子