病院側の積極的なアイデアを取り入れた小児外来

外来部門の改修に合わせて小児外来にアートを取り入れた事例です。看護師さんがこういうストーリーでやってほしいという強い希望をお持ちだったので、看護師さんのスケッチをもとに製作を進め、通常はパソコン上ですすめるところ、模型をつくって確認していただきました。

~お猿さんが見つけた花の種。キリンがその種を埋めると、ゾウが水を撒く。芽を出した花をカエルが見つけ、ライオンが花畑を散歩する~

という物語でした。作業中は学生だけでなく、医療スタッフの方もアイデアや意見を出してくれたり、学生に交じって絵筆を取るなど積極的に関わってくださいました。家具についても、空間テーマに沿ったものを選び配置しています。

患者さんの声
「今日はライオンさんの部屋だよとか、お猿さんが手を挙げているところだよとか、会話のきっかけになります。本当に小さなことだけど大事なことです。子どもたちは好きで病院に行っているわけではないので、少しでもこういうことをしてくれると、ありがたいです」

医療施設にアートを取り入れることは、患者さんだけでなく付き添いの方にとっても非常に効果があります。不安を抱えながら不自由な環境で、場合によっては長期にわたって過ごす場所。小さな工夫やアイデア次第で、不安を和らげられる空間を提供できます。

ヘルスケアアートの種類

  • 壁面装飾
  • 床面装飾
  • インテリアデザイン

施設名

名古屋第二赤十字病院

施設内の設置・実施場所

小児外来

設置・実施年

2011年

関係団体・個人とその役割

アート企画・制作:名古屋市立大学芸術工学部鈴木研究室(鈴木賢一、学生)

関連ページ
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ブックレット01「子どもにやさしい療養環境」
https://healthcare-art.net/case/booklet2018.html

事例紹介 名古屋市立大学芸術工学部 鈴木研究室